で、家に帰ってきて新聞欄を見たら、前から見たかった「クジラの島の少女」をBSでやるというので観ました。同じ日に2本も海の映画を観るのもこれまた初めて。
ニュージーランドのマウリ族は、祖先のパイケアという勇者がクジラに導かれこの地についたとされる島に暮らしてる。代々、男を族長としてきたマウリ族の長男ポロランギはその妻が、出産の際なくなり、双子の男の子も失って悲しみから村を去ってしまう。
残された双子の娘はパイケア(
ケイシャ・キャッスル=ヒューズ)は祖父母の下で育てられ12歳になる。
族長である祖父は、村の後継者を求めて、パイケアと同じくらいの男の子たちを集めて、訓練を始めるが、パイケアに参加させることは決して許さなかった。女の子だから・・
だが、パイケアは不思議な力を持ち、それが元で、大きな出来事が起こる・・
祖父と孫娘の愛は、とても深いのだが、原住民の先祖からの伝統を変えることは出来ず、どんなにパイケアが、祖父をしたい島を愛しても受け入れられない。
祖父は必死で跡取りを探すのだが、みつからない。預言者である彼もその力を使って疲れていってしまうのだ。島と同じように・・
だが、奇跡が起こる。
この映画をみて、ニュージーランドの原住民の文化を垣間見た。言葉もずいぶんちがうし(オーストラリアに近いのは当然だが)、タヒチやハワイに通ずるところもある気がした。
でも思い出したのは、愛子さま。天皇家と原住民ではまったく前提が違うのでへんな話だが、今のままでは、愛子様もパイケアのようになるのでは・・よけいなお世話でしたね。
パイケアが祖父に向って、作文を朗読するところなど、彼女の自然なうまさが光ります。
アカデミー賞も捨てたものではありませんね(主演女優賞ノミネート)
女として生まれた力を持つ者の哀しみ。そして祖父の哀しみ。
二つの哀しみがほんとにひとつになったとき、奇跡が起こるのでした。
なんてすがすがしい映画でしょう。
こういう美しい世界は残してゆかなければならないでしょうね。
マウリ語の原題は「 aka Te Kaieke tohara」
読んでみるだけで、パイケアの世界に少しだけ入れるような気がします。
続けて海の2作品見ましたが、私は、やっぱり心を奪われるストーリーに軍配を上げてしまいます。