きのう、どうしてもいけず本日行ってきました。渋谷BUNKAMURA。
平均年齢推定65歳。どう探しても私が一番年下でした。水曜日じゃなくても60才以上だからみんな1000円だったな。おまけに満席。びっくりしました。平日で満席。
ピアノマンが現われたニュースもすっかり消えてしまいましたが、この映画が公開当初、宣伝かともうわさされたストーリー。
イギリスのコーンウォールの漁村に暮らすジャネット(
マギー・スミス)とアーシュラ(
ジュディ・デンチ)姉妹は静かに二人で暮らしています。そこに流れ着いたアンドレア(
ダニエル・ブリュール)はひどい怪我で、言葉も通じず、二人が世話をしていきます。彼はポーランド人でバイオリンが非常にうまく、アメリカに行こうとしていたことだけがわかります。家族のようになっていく3人ですが、画家のオルガ(
ナターシャ・マイケルホーン)が現われ、彼のバイオリンに注目し始めてから、ぎくしゃくしはじめて。。
ジュディ・デンチは家族というより、乙女のように胸をときめかせてアンドレアに接します。
それをみる姉のマギーはそんな妹を心配しながらも、同じように生き生きと生活していきます。
でも、彼はまだまだ前に進んでいかなければならない。もちろん。
バイオリニストになる夢があったようです(戦時中に逃げ出したようです。ちゃんと描かれてはいないけど)
でも、二人は静かに止まった時間を暮らしているのです。
その横と縦の線が重なってもやはり離れていくのはしょうがないです。
老いらくの恋とかそういうのではなく、人間として普通に恋におちる瞬間、その人が離れていきそうな時の不安。でも離さなくちゃならない気持ち。その細やかさをジュディ・デンチはセリフなしで
ちょっとした動きで表現しています。凄いです。
ダニエル・ブリュールはちょっと垢抜けない可愛い男の子にぴったりでした。
これから彼はがんがんいくんでは・・・・
オルガが現われたときの、老婦人二人がとっても面白い。
彼女を「悪い魔女よ」っていう気持ち、ほとんど少女ですね。
いくつになっても「奪われそう」っていう時の態度って女はおなじかな。
エリザベス女王が涙した、この映画。何人かのおば様がたがないていらっしゃいました。
・・私は、まだ泣くにはまだまだ。ひよっこです。
長く生きてきた方にだけ泣くことのできる、胸をつかまれる映画でした。
映像もとても美しく、やさしくこころに染みる映画でした。
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